大阪高等裁判所 昭和57年(ラ)410号・昭57年(ラ)407号 決定
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【判旨】
四、抗告人らの抗告理由第三点について
所論は原審判においては、相手方岡本正が立替えた固定資産税、相続税等の合計一五五九万四二四六円について何の考慮も払われていないが、右立替金は相続債務として当然控除され右正に返還されるべきであるというのである。記録によると、本件遺産について、額はともかくとして相手方正において固定資産税や相続税等を立替え支払つていたことが認められるが、固定資産税の支払等相続財産の管理の費用は、その相続分に応じて共同相続人が負担すべきもの(民法二五三条参照)で、仮りに相続人の一人が他の相続人のために相続債務や相続財産の管理費用を立替え支払つたとしても、その償還請求権は遺産分割とは別途に行使すべきであり、又相続税は前示のとおり分割確定後の相続人の取得分に応じ、各人に対し課せられるものであるから、相続に関する費用として分割の際に考慮しなければならないものではないと解されるから、抗告人らの右主張も採用し難い。
(今富滋 西池季彦 亀岡幹雄)